会社案内

社長挨拶

熱のネットワーク化の実現に向けて

日本熱源システムは、1987年に創業し2024年1月で38年目に入りました。長きに渡って事業を継続・発展出来たのも、お支え下さった皆様のお陰と感謝しております。

最近では、冷凍機に充填するフロンガスが、オゾン層破壊と地球温暖化の原因である問題に取り組むため、2016年に自然冷媒の一つであるCO2冷媒冷凍機「スーパーグリーン」を開発し、産業用分野での納入実績を広げてきました。また大型の分野では、提携するドイツGEA社のアンモニア冷媒冷凍機「ブルーアストラム」を広めてきました。これら二種類の冷凍機は、オゾン層破壊や地球温暖化に悪影響を与えない環境性はもちろんですが、従来のフロン機に比べて大幅な省エネを実現出来ることで高い評価を得ています。

自然冷媒冷凍機の需要の高まりに対応すべく、2023年には滋賀工場を増設し、増産体制を確立しました。滋賀工場を自然冷媒冷凍機のショールームと位置づけ、CO2冷凍機やアンモニア冷凍機の実機や、冷凍冷蔵庫を運転している状態で見学して頂ける施設となっていて、これまで多くの皆様にご来場頂いています。

そして、私たち日本熱源システムが、次なる目標として据えるのが、熱のネットワーク化です。CO2冷凍機で冷却するだけでなく、これまで大気に放出していた排熱を利用して、温水を作ったり、冷凍冷蔵倉庫内のクーラの除霜に用いるブラインを昇温したり、荷捌き室を除湿するデシカント空調機の熱源に利用するシステムの導入を進めています。加えて、化石燃料を燃焼させるボイラーに代わる装置として、80℃以上の温水を生成出来る、アンモニア冷媒のヒートポンプの導入を進めていきます。

熱のネットワーク化とは、冷凍機やヒートポンプを組み合わせて、余っている熱を相互に融通したり再利用したりすることで、更なる省エネを図っていくシステムです。これによって、工場などの事業所単位、地域熱供給などで大きなメリットを生み出し、本当の意味でのSDG‘sや持続可能な社会の構築が可能になります。

冷やす、暖める、捨てていた熱を再利用する、これらを有効に組み合わせることで、小さなエネルギーで大きな力を生み出し、現代の文明生活を維持していく。

私たち日本熱源システムは21世紀にふさわしい会社になれるよう、熱に関する新たな技術の開発と提案を追求していきます。引き続きのご支援を、どうかよろしくお願いいたします。

日本熱源システム株式会社
代表取締役社長
原田克彦